COVID-19 Solidarity Response Fund for WHO

WHOのための新型コロナウイルス感染症連帯対応基金

「グローバル研究ロードマップ」による“連帯試験”の取り組み(最新の成果レポートより)

2021/3/30

「グローバル研究ロードマップ」に500万米ドルを配分

Photo credit: UNIVERSITY OF QUEENSLAND/CEPI

WHOの「グローバル研究ロードマップ」は、新型コロナウイルス関連のあらゆるイノベーションや医療対策を、全ての人に対して迅速に、十分に、低コストで、そして公正に届けるという共通の研究課題と目標に対して、世界が連帯して取り組むために作られたものです。これまでに、治療薬とワクチンの “連帯試験”が行われました。
  

(1)治療薬の連帯試験

2020年12月に治療薬の連帯試験の中間結果が発表され、レムデシビル、ヒドロキシクロロキン、ロピナビル・リトナビルおよびインターフェロンによる治療は、入院患者の28日以内の死亡率や入院中の経過にほとんど、もしくは全く効果を及ばさないということがわかりました(訳注: この結果は入院患者についてのものであり、入院していない感染者や、予防効果については試験対象ではありません)。30か国での結果をまとめた詳細はNew England Journal of Medicine(NEJM)に発表されています。この連帯試験では、こうした治療が全体の死亡率や人工呼吸器の装着開始時期、および患者の入院期間に及ぼした影響について研究していました。
  

2021年1月現在、この連帯試験では新しい治療薬を迅速に評価するための準備をしています。新しい抗ウイルス薬や免疫調整薬、抗SARS-COV-2モノクローナル抗体などを慎重に検討した結果、重度のマラリアに対する治療薬であるアルテスネイト(Artesunate)が次の試験候補として推奨されています。
  

この連帯試験による進展は、パンデミック下でも大規模な国際的試験が可能であることを示しており、治療に関する重要な公衆衛生上の問いに対して、迅速かつ正確に回答できるようになることが期待されています。
   

(2)ワクチンの連帯試験

高い短期的効能を発揮する複数のワクチンに緊急使用許可を与える高所得国が増えつつあるというのは心強い進展ですが、長期にわたって新型コロナウイルスから身を守ってくれる安全で効果のあるワクチンが世界で幅広く手に入る、という状況にはほど遠いのが現状です。この問題に対応するために、WHOはWHOワクチン連帯試験を支援しています。
  

WHOワクチン連帯試験は複数のワクチンについてプラセボ(偽薬)を比較対照として行うグローバルな試験で、複数のワクチン候補の効能と安全性を迅速に評価するためのものです(試験開始から3〜6か月以内に結果を出すことを目指す)。柔軟な試験設計や、感染率の高い地域に何百もの試験施設があることで連帯試験への参加率を高め、それぞれのワクチンの研究開始から数ヶ月以内に短期効能についての結果が得られることが期待されています。また、複数種類のワクチンの試験において安全性のアセスメントを行うことで、特定のワクチンに他のワクチンにはない副作用があるかどうかの直接的な見極めもできるようになる見込みです。さらに、標準化された方法で複数の新型コロナウイルスワクチンの評価を行うことにより、ACTアクセラレーターやCOVAXを通すものも含め、ワクチンの規制と分配に関する決定が行いやすくなります。
   

2021年1月には2カ国の少なくとも15カ所の試験施設でワクチン連帯試験の準備が整う予定で、1施設あたり1週間で200人の参加者が見込まれています。これに加えて、WHOは連帯試験に関心を示している8カ国と協議を続けています。
   

関連リンク
成果レポート最新号:2020年7月~9月(2021年2月1日配信)
“Solidarity” clinical trial for COVID-19 treatments(WHOウェブサイト)
   

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